この資格名にもなっている「Webディレクター」とは、Web業界においてプロジェクトを監督・指揮・管理する人を指します。
Web関係の仕事や資格ってたくさんありますよね。
今回はこの「Webディレクター試験」について見ていくことにしましょう。
Contents
適用する仕事
このWebディレクター試験(Webディレクション試験)に適用される仕事は、WebディレクターやWebプロデューサーといわれるお仕事です。
両職種は企業によって業務範囲が異なるものですが
- Webディレクターは制作の監督
- Webプロデューサーはクライアント管理や予算管理、制作チーム編成を含む案件全体の責任者
このような役割をしています。
どちらもクライアントの要望を聞き出し、最適なコンテンツを完成に導くWebコンテンツ制作において、高い企画力や提案力、品質管理能力、スケジュール管理能力、コミュニケーション力などが必要になります。
ですが、Webサイトというのは、商品のプロモーションや販売促進などに必要不可欠ですので社会全体から必要とされる職業としては人気です。
おおよその年収とキャリアパス
WebディレクターとWebプロデューサーの2つの職種が出ていますので、それぞれ分けてお伝えします。
Webディレクター
Webディレクターの平均年収は、年齢別にこのようになっています。
- 20代 365万円
- 30代 462万円
- 40代 533万円
- 50代 554万円
20代から50代以上の平均年収の差は約200万円ですので、キャリアを積めば年収アップが望める職種です。
- Webディレクターとしてスキルアップする
- Webプロデューサーになる
- Webプランナー(クライアントからのリクエストをもとに、制作するWebサイト全体を企画する仕事)を目指す
- Webマーケター(Webを用いたマーケティングにより事業拡大に貢献する仕事)を目指す
- Webアナリスト(アクセス解析などからWebサイトの働きを分析して課題を明確にし、継続的な改善施策を提案する仕事)を目指す
Webプロデューサー
こちらは集計の仕方が違った情報になりますが、下限が400万円程度、上限が700万円程度です。
ここに記載されているWebディレクターより、平均的に高めの年収になっているようです。
ただ所属する組織や個人のスキル、実績によって幅が出るのが確かで、プロジェクトなど大きく成功した場合は1,000万円以上の年収も見込めます。
Webプロデューサーからのキャリアパスとしては、制作会社から事業会社へ転職する・フリーランスとして独立する・Webデザイナーへ返り咲くなどが挙げられます。
また、Webプロデューサーの経験を活かして経営やマネジメント、マーケティング職などに転身する場合もあります。
認可団体
Webディレクター試験は「Webディレクション試験」とも呼ばれます。
この検定は「株式会社ボーンデジタル」という会社によって、運営されています。
1995年6月に設立されました。
主な事業内容としては
- DTP、Web、コンピューターグラフィックなどデジタルクリエイションに関する雑誌や書籍の発行
- ソフトウェア、ハードウェア販売
- イベントの企画と運営
- 検定事業の企画と運営
受験条件
受験資格は特にありません。
どなたでも受験できます。
ただ、試験としては
- Webディレクター、プロジェクトマネージャー、コンテンツディレクター
- Webサイトの運営や更新業務を担当される方
- 今後Webディレクション業務に関わる予定のある方
合格率
2019年3月のデータになりますが、合格率は79.3%のようです。
1年当たりの試験実施回数
こちらの試験は月曜日から日曜日まで毎日、全国に約200会場ある「J-Testingテストセンター」にて実施されます。
テストセンターごとに、営業時間や定休日が異なります。
ご都合の良い最寄りの試験会場で受験できます。
試験科目
試験範囲は公式テキスト『ウェブの仕事力が上がる 標準ガイドブック3 Webディレクション第3版』を中心に出題されます。
しかし、試験問題の約2割が、Webに関わる人の標準知識をまとめた『ウェブの仕事力が上がる 標準ガイドブック1 Webリテラシー第3版』から出題されます。
採点方式と合格基準
問題はCBT(Computer Based Testing)方式です。
コンピューター画面に表示される問題に解答します。
合格基準は、正解率70%以上です。
取得に必要な勉強などの費用
試験範囲として出るテキストは、勉強に必要不可欠なので詳細を載せておきます。
Webディレクション ウェブの仕事力が上がる標準ガイドブック3
- 出版社名:ボーンデジタル
- 書籍名:Webディレクション ウェブの仕事力が上がる標準ガイドブック3
- 価格:¥3,410(税込)
Webの基礎力が身に付く、現場での仕事力が上がる定番ガイドブックです。
プロジェクト全般の企画・設計からマネジメントまで、Webディレクター必須の最新知識を網羅しています。
Webリテラシー 第3版 ウェブの仕事力が上がる 標準ガイドブック1
- 出版社名:ボーンデジタル
- 書籍名: Webリテラシー 第3版 ウェブの仕事力が上がる 標準ガイドブック1
- 価格:¥3,300(税込)
Webの基礎力が身につく、現場での仕事力が上がる定番ガイドブックです。
Webの知識を最新の動向を踏まえて、体系的・網羅的にわかりやすく解説しています。
【PDF】Webディレクション問題集 第3版対応
- 出版社名:ボーンデジタル
- 書籍名:【PDF】Webディレクション問題集 第3版対応
- 価格:¥1,760(税込)
Web検定の公式問題集で、出題内容としては公式テキスト『Webディレクション 第3版』に対応しています。
練習問題を120問収録していて、しっかりと対策ができる問題集となっています。
※こちらは電子書籍からの販売です。
公式ガイドブックである『Webディレクション第3版』の重要ポイントを解説しています。Webディレクター試験を受験予定の方はもちろん、インターネットビジネスやWeb制作・運用に関わっている方にも役立つ内容です。
受験料
11,000円(税込)
受験申込方法
Web検定の試験は「J-Testing試験申込サイト」から申し込めます。
試験予約期間は、試験日の3か月前から1営業日前の17時まで申込が可能です。
変更やキャンセルの場合は、試験日の3営業日前の17時までに行いましょう。
初めてJ-Testingで試験を申し込まれる方は、会員登録が必要ですので注意してください。
会員登録はPCだけでなく、スマートフォンからでも登録できます。
そこから会場や日時といった「試験予約」をしてください。
まとめ
ここまでWebディレクターという職業とそれに関連する検定試験について、お伝えしてきました。
WebディレクターはWebコンテンツを作るうえで重要なポジションにいる職種だし、Webプロデューサーになるとさらに上位にある職業です。
Webサイトやコンテンツに携わる方には、Webリテラシーなど学んでおいた方が良さそうです。
「Webディレクター試験」の勉強法では電子書籍やYouTubeもありますので、関連業界の方やこれからWebに関することを仕事にしたい方は受けてみてはいかがでしょうか。
まだまだ需要がある業界や職種なので、ぜひおすすめしたい試験ですよ。