ロシア語能力検定試験について

ロシア語能力検定試験について

ロシア語能力検定試験という検定は、どこでどのような場面で役に立つのでしょうか?
また検定を受けるのにどれくらいの期間、何を勉強すればいいのか、受験するための費用はどれくらいなのか。
なかなか聞かないロシア語能力検定試験の事をまとめました。

適用する仕事

ロシア語を使って活躍できる仕事は、いくつかあります。

貿易会社

海外の良いものを日本に仕入れたり、逆に日本の良いものを海外に卸したりするのが主な仕事です。
品質は同じなのに日本では高値、海外は安値で取引が行われる場合、この様な商品を海外から輸入、その差額を利益としてもらうのが基本的ビジネスモデルです。

商社

売り手と買い手の間に立ち、その交渉を上手くやるのが主な仕事です。
仕入先と得意先との仲介をする、つまり売り手と買い手のパイプ役になり、そして最終的に食料品、石油、自動車などのあらゆるものを世界中と取引をし、生産者から原材料を仕入れ需要のあるメーカーへ提供します。

翻訳、通訳

翻訳は、ビジネス文書や研究論文を訳したり、映画の字幕、海外の小説などを訳したりします。
通訳は海外企業会議や国際会議などのビジネスの場、国際放送などで通訳します。

観光業界

パッケージ旅行などに参加している観光客と行動を共にし、観光地を案内したりスケジュールの管理をしたりします。

航空業界

客室乗務員パイロットなどの仕事です。
人や物を運ぶビジネスです。

おおよその年収とキャリアパス

たくさん重なっている1万円札次は、上記で挙げた仕事の年収やキャリアパスをご紹介します。

貿易会社

年収400万~600万円ですが、企業規模や地域、経験により大きく異なります。
特定の分野に特化した貿易実務や通関士、バイヤーや営業などキャリアアップできます。

商社

大手や中小など異なるところはありますが、年収約1,000万円です。
海外赴任を命じられることも多いですが、することによって様々な業務を経験できます。
そして、それがキャリアアップに繋がります。

翻訳、通訳

翻訳の平均年収400万~600万円、通訳の平均年収は約497万円となっています。
過去の実績、スキル、専門知識の有無、対応できる仕事量の違いにより収入が大きく変わります。
キャリアアップを目指すには専門分野を持つこと、その分野の知識や理解を深め続けることです。

観光業界

約540万円の年収でしょう。
観光業界は経済状況によって、売り上げが大きく左右されるため不安定です。
ですが、近年都市だけでなく、地方でも外国語人材の需要が高まり続けています。
なので、語学力を磨いておくと、キャリアアップに繋がります。

航空業界

平均年収は700万~800万円程度です。
必要な資格を取得し、最終的に責任者となることが一般的なキャリアパスです。

認可団体

テーブルに置かれたロシアの国旗と文字ロシア語能力検定試験の認可団体は、「ロシア語能力検定委員会」です。
公開制の検定試験です。

所在地

ロシア語能力検定委員会 事務局 (東京ロシア語学院内)

〒156-0052 東京都世田谷区経堂1-11-2
電話:03-3425-4011

受験条件

受験条件は特になく、誰でも受験することが可能です。

合格率

2021年10月実施の合格率を、例にみてみましょう。

1級:16.13%
2級:32.96%
3級:51.54%
4級:69.42%

1年当たりの試験実施回数

年2回、5月と10月に実施しています。
ただ、5月の試験は3,4級のみの実施となります。
10月は全ての級が実施されます。

試験科目

単語帳カードに書かれた「POINT」検定試験は4級~1級までの4段階あります。

4級(250点満点)

文法→文字、発音、格変化、動詞の時制、簡単な複文など(100点)
露文和訳→日常的な内容の文を日本語にする(50点)
和文露訳→やさしい日常表現をロシア語にする(50点)
朗読→力点のあるロシア語テクストを会場で録音(50点)

3級(300点満点)

文法→数詞(主格)、最上級、比較級、移動の動詞、関係代名詞の一部など(100点)
露文和訳→あるテーマの平易な文章を日本語に訳す(50点)
和文露訳→日常生活で使用するやや長い表現をロシア語にする(50点)
朗読→力点のないロシア語テクストを会場で録音(50点)
聴取→ゆっくりとしたテンポの露文テクストの内容理解が出来る(50点)

2級(300点満点)

文法→数詞の各変化、体の用法、関係代名詞、副詞など(100点)
露文和訳→一般向けの読み物、雑誌記事、新聞などを訳す(50点)
和文露訳→様々な分野の事柄を平易なロシア語に訳す(50点)
聴取→日常会話レベルの話が理解できる(50点)
口頭作文→「家族」「友人」等の与えられた身近なテーマのはなしを展開し、録音する(50点)

1級(400点満点)

文法→全ての文法事項がチェック対象となる(100点)
露文和訳→極度に文学的、または専門的文体を除き、様々な分野の文章を訳す(100点)
和文露訳→一般教養の範囲内のやや高度な内容の事柄を正確なロシア語に訳す(100点)
聴取→ノーマルなスピードでやや高度な話も理解できる(50点)
口頭作文→与えられたテーマでロシア語を話し録音する(50点)

採点方式と合格基準

採点方式ですが、文法、露文和訳、和文露訳は筆記試験です。
朗読はICレコーダーに録音します。

合格基準は、各科目の点数が全て6割以上に達した場合に合格となります。

取得に必要な勉強などの費用

ロシア語能力検定試験の公式テキストはありません。
書店やネット通販などで購入します。
テキストはおよそ1,500円~3,000円で購入可能です。

過去問題は2通りの購入方法があります。

窓口で購入
東京ロシア語学院窓口で購入します。
営業時間は平日 午前10時~午後8時、土曜日 午前10時~午後5時、日祝は休み
注意:夏期、年末年始などは、窓口業務時間が短縮されることがある為、電話等で確認した方が良いでしょう。
通信販売で購入
銀行振り込み(前払い)で支払いします。ホームページの請求フォームから申込みをします。
過去5回分を購入できます。
金額は1部550円(税込)でCD付きです。
送料は200円(1部増すごとに+100円、9部以上は一律1000円)

受験料

4級:5000円
3級:6000円
2級、1級:7000円
全て税込です。

受験料の返金は不可です。

受験申込方法

AかBかCかの3択の人差し指受験申込の仕方は3通りあります。

インターネットでの申し込み

支払方法はクレジットカードまたはコンビニで可能です。
検定料以外に、別途でシステム手数料330円がかかります。

コンビニ端末での申し込み

支払方法はコンビニエンスストアに設置されている情報端末で操作を行います。
利用可能なコンビニは、セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、ミニストップです。
検定料以外に、別途でシステム手数料330円がかかります。

窓口での申し込み

「申込書」を記入し、直接または郵送で東京ロシア語学院に申込みをします。
郵送の場合は検定料の振込先を案内されます。

まとめ

ロシア語能力検定試験の内容はこんな感じです。
やはり、貿易会社や通訳、観光業など海外との交流があるところで役立つ検定でした。
検定内容が難しいけれど、検定に合格すれば仕事の幅が広がりそうです。

勉強法としては、単語を口に出しながら覚えたり聞いたりしながらインプットすることがオススメです。
単語帳やテキストは自分自身に合ったものを選びましょう。
受験合格して自分自身の可能性を見いだせそうですね。

 

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