皆さんは茶道をしたことがありますか。
学生時代に茶道部に入っていた方もいるかと思います。
茶道といえば、なんといっても正座がきついですよね。
それに、慣れないお茶碗の回し方やお茶菓子のいただき方などの作法が難しそうに見えます。
茶道は高貴な趣味の範囲で、なかなか気軽にできないという方もいるのではないでしょうか。
しかし、茶道は誇るべき日本の文化です。
国際化社会である現代において、茶道の知識を身に付けたいと思いませんか。
今回ご紹介する「茶道文化検定」は、茶道に関する知識を体系的に学習できる検定となっています。
こちらの検定は茶道の経験がなくても受験できるそうです。
筆記試験だけで完結する、こちらの茶道の検定をこれからみていきます。
Contents
適用する仕事
茶道文化検定は茶道についての知識を体系的に学ぶための検定です。
これは茶道の経験自体がなくても受験できます。
しかし、この検定だけで就職や転職に結びつくことはあまりないでしょう。
茶道関係の資格は他にもあります。
こちらの資格はインストラクターではありませんから、茶道教室に通うほどのエネルギーやモチベーションはないものの、茶道に興味がある方におすすめな検定と思ってください。
こちらの検定のメリットは、茶道をはじめとする日本文化に詳しくなることです。
日本文化は芸事だけでも、茶道の他に華道、香道、書道、武芸(剣道や柔道、弓道など)、歌舞伎や能などさまざまあります。
それらの1つとして、茶道の歴史や知識を身につけることで、国際交流の場で日本文化の魅力を発信することができるようになるかもしれません。
茶道文化検定は4級~1級までありますから、上位の級に合格すれば身に付く知識も増えます。
もし、国際交流やガイドの仕事、外国人を相手にする仕事をする際、日本文化の魅力を発信できる人材として評価される場合もあるでしょう。
こちらの検定は筆記試験のみで、お点前を披露するわけではありませんから、茶道のレッスンやスクールの開講などの技術が伴う職業までにはいたりませんが、外国人を相手にした発信はできるかと思われます。
それに、これはあいまいなメリットになってしまいますが、茶道や華道、書道など日本の伝統的文化についてたしなみがあるということは、その人の教養を広くするとともに、周りからの評価や印象アップにもつながるかもしれませんよ。
おおよその年収とキャリアパス
前項目でも述べたように、こちらの検定は茶道の入門編として勉強できる検定です。
どちらかというと、趣味や教養を培う分野の検定なので、具体的なお仕事はもちろん、年収やキャリアパスもあまり描けないでしょう。
カルチャースクールや茶道教室で講師として働いたり、茶道関連の書籍や記事を執筆したり、講演をしたりといった活躍案もありますが、この資格だけでは不十分です。
それに、もし茶道家になりたければ、流派に入門し、弟子になることから始めなければなりません。
茶道関係の資格は他にもあります。
下記に挙げる検定は、茶道文化検定よりも就職につながる要素が強いです。
もし、職業に活かしたいなら、これらの資格を取得してみたらいかがでしょうか。
茶道に必要な道具や割り稽古の方法、お点前の種類や方法、畳の歩き方など、お点前に関する基礎知識が問われます。
資格取得後は「お点前インストラクター」として、こちらも教室やスクールにて講師活動が可能です。
認可団体
茶道文化検定を主催している団体は「一般財団法人 今日庵茶道資料館」というところです。
千利休の伝統を継ぐ裏千家茶道を保存育成するとともに、その精神を一般に普及して、日本文化の興隆に貢献している団体です。
また、「今日庵」に現存する遺跡、遺品、美術工芸品、建造物などを保存することも目的としています。
昭和24年5月2日に設立、一般財団法人に移行したのは平成25年4月1日です。
受験条件
・インターネット端末、メールアドレスをお持ちの方
・4級~1級まであるなかで、2級受験は3級合格者、1級受験は2級合格者に限る
※年齢や茶道経験、流儀などの制限はありません。
Mac:Google Chrome(最新版)
iOS:Safari(最新版)
Android:Google Chrome(最新版)
合格率
近年の合格率を掲載します。
2020年はコロナ禍のために、検定が中止でした。
2019年
4級:65.8%
3級:67.6%
2級:26.0%
1級:2.0%
2018年
4級:86.6%
3級:77.4%
2級:44.0%
1級:12.5%
2017年
4級:87.7%
3級:68.5%
2級:45.1%
1級:5.5%
1年当たりの試験実施回数
茶道文化検定は年1回、11月に実施されます。
以前は紙媒体で試験をしていましたが、今ではWebで実施されています。
試験科目
4級と3級:茶のこころ、茶の歴史、茶事・茶会、茶道具、茶室・露地の分野から出題
2級と1級:茶の歴史、茶事・茶会、茶道具、茶と禅、茶席の花、懐石、菓子、茶室・露地、茶業の分野から出題
採点方式と合格基準
4級~2級は選択式の出題です。
1級のみ選択式と入力式をとっています。
その他の出題数や検定時間、合格基準をまとめました。
級数 | 出題数 | 検定時間 | 合格基準 |
4級 | 50問 | 30分 | 70%以上の正解 |
3級 | 60問 | 45分 | 70%以上の正解 |
2級 | 80問 | 60分 | 70%以上の正解 |
1級 | 80問 | 80分 | 80%以上の正解 |
取得に必要な勉強などの費用
認可団体から公式テキストや公式問題集が販売されております。
茶の湯をはじめる本 改訂版 茶道文化検定 公式テキスト4級
出版社名:淡交社
商品名:茶の湯をはじめる本 改訂版 茶道文化検定 公式テキスト4級
価格:¥1,100(税込)
茶の湯がわかる本 改訂版 茶道文化検定 公式テキスト3級
出版社名:淡交社
商品名:茶の湯がわかる本 改訂版 茶道文化検定 公式テキスト3級
価格:¥1,650(税込)
茶の湯をまなぶ本 改訂版 茶道文化検定公式テキスト1級・2級
出版社名:淡交社
商品名:茶の湯をまなぶ本 改訂版 茶道文化検定公式テキスト1級・2級
価格:¥2,530(税込)
茶道文化検定公式問題集<12>1級・2級・3級・4級
出版社名:淡交社
商品名:茶道文化検定公式問題集<12>1級・2級・3級・4級
価格:¥1,540(税込)
受験料
4級:1,000円
3級:2,000円
2級:3,000円
1級:5,000円
受験申込方法
まず、茶道文化検定Web版公式サイトへ、アクセスします。
申込むには会員登録が必要です。
会員登録にはメールアドレスが必要です。
メールアドレスを入力して「登録手続き案内メールを送信」をクリックしましょう。
すると、入力されたメールアドレス宛に案内メールが届きますので、記載されている指示に沿って会員登録を続けてください。
各種項目を入力して、利用規約とプライバシーポリシーを確認したら「同意して申込む」をクリックしてください。
登録が完了したら、トップページの「ログイン」ボタンをクリックし、メールアドレスとパスワードを入力し、マイページへログインしてください。
マイページへログインしたら「受検申込み」をクリックします。
そして、受験級を選択、希望のお支払方法を選択し、各種お支払方法の記載どおりに進めてください。
まとめ
今回は茶道に関する知識を体系的に学習できる「茶道文化検定」というものを、紹介しました。
こちらの特徴はお点前や技術的なものは問われず、茶道の入門編として挑戦できることです。
茶道作法が苦手でも、茶道の知識をつけることができるので、外国人に説明できたり、日本文化を発信することができます。
気軽に受験できるのが、この検定の良いところです。
ただ、この資格だけで年収やキャリアパスを求めるのは難しいようです。
茶道を職業に活かしたいなら、記事内で紹介した他の茶道資格を身に付けてみましょう。
最後に、茶道文化は国内だけでなく、海外でも高い評価を受けています。
日本の和のこころを学べるということで、茶道人口は今後もますます増加していくでしょう。
そのため、茶道文化を深く理解し、伝承する能力が身に付けられる「茶道文化検定」も需要があると思われます。
日本文化を身に付けるためにも、気軽に茶道を学んでみてはいかがでしょうか。
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空手公認審判員/空手公認指導員について
こちらもお点前の経験は問われないので、茶道初心者として受験が可能です。
資格取得後は「茶道アドバイザー」として、自宅教室の開講や講師としての活動ができそうです。