日本ビール検定は、「びあけん」と称されることもあります。
ビールに関する知識についての検定試験です。
ビールの歴史や製法、原料、種類などビールに関する基礎知識が出題されます。
ビールを美味しく飲むための方法なども問われます。
日本だけではなく、世界のビールが対象です。
Contents
適用する仕事
日本ビール検定は、酒類を扱う会社や飲食店、小売店で働かれている人が取得することの多い資格です。
以前は、日本では酒税の関係で大規模な醸造所(ビール工場)しか、ビールを醸造することは事実上は認められていませんでした。
大きいメーカーが全国に4つと、沖縄に本拠を置く大手ビールメーカーがあるだけでした。
しかし、1994年に規制緩和があって、多くのいわゆる地ビールが誕生しています。
そういった関係から、今ではビールを製造する会社は日本全国にもたくさんあります。
おおよその年収とキャリアパス
- 大手ビール会社の年収は、835万円から1,140万円です。
- 地ビールの会社は大手の会社よりも年収は低くなります。
- 大手ビール会社以外では、年収の高い所で577万円ほどです。
- 小売店のおおよその年収は、200万円から1,154万円です。
このように勤めている企業によって幅があります。
日本ビール検定の資格は、ビールの販売に携わっている人や、ブルワリー(ビール醸造所)開業を目指しているといったビールのプロフェッショナルの方にお勧めの資格です。
認可団体
日本ビール検定を主催しているのは、一般社団法人の日本ビール文化研究会です。
日本ビール検定の基になったのは、ビールの製造や販売を行う企業であるサントリーホールディングス株式会社が社員に行っていたビールアドバイザーという資格制度です。
その後に、ビールの美味しさや文化を知ってお酒を楽しんでいただけるように、同じくビールの製造や販売を行う企業であるサッポロビール株式会社によって一般社団法人の日本ビール文化研究会が設立されました。
受験条件
2級と3級は、満20歳以上の方でビールに対する興味・関心を寄せる方なら受験することが出来ます。
1級の受験は、2級合格者に限ります。
1級を受験するためには、1級の申込み締切日の前日までに2級に合格していなければなりません。
合格率
・2022年
1級:受験者184人:合格者33人:17.9%
2級:受験者1,092人:合格者522人:47.8%
3級:受験者1,162人:合格者1,045人:89.9%
・2021年
1級:受験者207人:合格者25人:12.1%
2級:受験者1,898人:合格者1,100人:58.0%
3級:受験者2,148人:合格者1,940人:90.3%
・2020年
2020年の試験は、新型コロナウイルス感染拡大防止のために中止となりました。
1年当たりの試験実施回数
試験は1年に1度秋ごろに実施されています。
ただし、2020年度の第9回日本ビール検定は新型コロナウイルス感染症の影響で開催中止となっています。
試験科目
試験内容は次のようになっています。
試験には、いずれの級にもビールのテイスティングなどの実技試験はありません。
四肢択一式問題はCBT方式です。
CBT方式とはComputer Based Testingの略称で、試験用紙などを使わず、コンピュータで受験・採点・合否通知などを行うシステムのことです。
3級と2級は、受験者毎に異なった問題が出題されます。
1級は同日同時刻に一斉開催で、全受験者に同じ問題が出題されます。
3級
試験時間:60分
形式:四肢択一式:全100問
内容:原料や基本的な製法・スタイル、ビールの日本史、ビールの味わいを中心に出題。
2級
試験時間:60分
形式:四肢択一式
内容:ビールの文化・歴史を語ることができ、ビール通になりたい方を対象とした中級レベル。
主要な輸入ビールや国内クラフトビールからも出題される。
1級
試験時間:60分
形式:四肢択一式、記述・論述問題:併せて全61問
内容:ビールに関する広範囲な知識をもち、自らビール文化を発信できる愛好者の頂点を目指す方を対象とした上級レベル。
記述・論述問題はローマ字入力のキーボード入力。
180文字から200文字以内で、キーワードを3つ選んでビールについての論述をする。
3級と2級併願
試験時間:120分
3級→2級と連続で受ける試験となっています。
3級と2級の試験の間に休憩はありません。
採点方式と合格基準
採点方式ですが、四肢択一問題は正誤判定です。記述・論述問題の採点方式は明らかにされていません。
合格基準は以下の通りです。
1級:100点満点中80点以上。全61問
2級:100点満点中70点以上。全100問
3級:100点満点中60点以上。全100問
3級・2級は即時判定です。試験終了後に、合否と得点等が記載されたスコアレポートが渡されます。
日本ビール検定には、満点賞があります。
1級も2級も3級も、100点満点で合格された場合、びあけん(日本ビール検定)選定のビール1年分が進呈されます。
対象者が複数いた場合は、対象者で山分けになります。
取得に必要な勉強などの費用
参考書を何点かご紹介させていただきます。
日本ビール検定公式テキスト 2022年5月改訂版
出版社名:マイナビ出版
商品名:日本ビール検定公式テキスト 2022年5月改訂版
価格:¥1,650(税込)
3級・2級を受験するのであれば、この公式テキストでしっかり学習することは有用です。
1級の受験にも必須です。
検定の公式テキストですが、検定を受けない人にとっても、ビールの魅力を楽しめる内容になっています。
日本ビール検定 公式基礎問題集[3級]2021年度版
発行元:一般社団法人 日本ビール文化研究会
商品名:日本ビール検定 公式基礎問題集[3級]2021年度版
価格:¥2,200(税・配送手数料込)
8年分の3級の問題が厳選されています。紙書籍と電子書籍があります。
2022年度版の販売予定はありません。
日本ビール検定 公式過去問題集[2級・1級]2021年度版
発行元:一般社団法人 日本ビール文化研究会
商品名:日本ビール検定 公式過去問題集[2級・1級]2021年度版
価格:¥2,200(税・配送手数料込)
2018年と2019年の検定で、実際に出題された2級・1級の問題が1冊の問題集としてまとめられています。
紙書籍と電子書籍があります。
こちらも2022年度版の販売予定はありません。
新版 ビールの図鑑
出版社名:マイナビ出版
商品名:新版 ビールの図鑑
価格:¥1,650(税込)
日本ビール検定を主催している「日本ビール文化研究会」と、ビールの醸造者と消費者の間に立って知識を伝えることを目指して設立された「日本ビアジャーナリスト協会」の、2つの会が協力して監修したビールを愛する人のための本です。
世界中のビールブランドと、香りや味わいなどが解説されています。
受験料
受験料は次の通りです。全て税込みになります。
3級:4,500円
2級:5,500円
1級:7,500円
3級・2級併願:9,000円
2級・1級の併願はありません。
通常は上記の料金ですが、2022年の試験では実施された料金枠がありました。
早割クーポンとの併用はできません。
この制度を使うと、1級が5,700円で受けられます。
受験申込方法
受験の申込から受験の流れは次のようになっています。
1.新規受験者登録(アカウント取得)
CBT方式の受験が初めての方は、新規受験者登録をします。
ホームページに記載されている「個人情報の取扱いについて」に同意される場合、日本ビール検定の公式ホームページで、マイページアカウント作成ができます。
利用者情報の登録をして、IDとパスワードを取得する必要があります。
2.マイページにログイン
取得したIDとパスワードを使って、マイページにログインします。
3.お申込み内容記入
希望される受験級、受験地、お支払方法などを選択します。
検定の同じ回に、同一人物が同じ級を複数回受験された場合、不正と見なされて失格となってしまいますのでご注意ください。
4.お申込み内容の確認
お申込みの内容に誤りがないか確認をしてください。
予約した試験の確認や、変更またはキャンセルをされる場合は、マイページから行えます。
ただし、予約日の3日前を過ぎるとキャンセルができません。
一旦確定した受験の予約をキャンセルした場合、キャンセル手数料が発生しますのでご注意ください。
5.お申込み内容送信
お申込み内容に問題がないか確認されましたら、送信ボタンを押します。
送信されると、申込みが完了します。
まとめ
ビールについての資格について紹介させて頂きました。
ビールのことをよく知らない初心者から、ビールについてもっと知りたいというビール愛好家、さらにはビールの販売やビール醸造所にお勤めのビールのプロフェッショナルの方にもお勧めの資格です。
最近では、ビールの大手メーカーだけで5社あります。
地ビールのメーカーは、現在では全国に多数あります。
ビールに関わる仕事をしておられる方にも、ビールを好んで飲まれている方にも適している資格であると思います。
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ソムリエについて
日本ビール検定ホームページのマイページにある「商品購入」で「早割クーポン」を購入すると、受験料は早割クーポン適用価格になります。
3級:3,500円
2級:4,500円
1級:6,500円
3級・2級併願:8,000円
「早割クーポン」の購入費用は500円です。