調理師について

調理師について

調理師の資格自体はわりとメジャーな部類だとは思いますが、具体的にと言われると答えられない方が多いのではないでしょうか?
そこで今回は調理師について触れていこうと思います。

適用する仕事

調理師には様々な仕事があります。

仕入れ

1つ目は食材の仕入れです。

料理をする食材の仕入れが最初の仕事です。
いつも使っている業者に電話・メール等で発注を行ったり、市場に行って必要な食材を買ったりと、いろいろな方法で仕入れをします。

仕込み

2つ目は食材の仕込みです。

早く調理ができるようにするために、食材を仕込みます。
メニューにあわせて野菜を細かく切ったり、肉・野菜に下味をつけたり、米を炊くことが仕込みです。
日によってメニュー・注文が変わってくるので、職場や日にちにあわせて仕込みの内容が異なります。
しっかりと下準備を行えば、営業時に的確に料理を出すことができます。

調理と盛り付け

3つ目は調理と盛り付けです。

ホテルのレストラン・飲食店等の営業時間が来たら注文を受け、調理をしていきます。
調理の他に、ビュッフェのメニューを作るなど、職場によっては他業務もあります。
また、学校・病院などは栄養バランスを考慮されたその日のメニューを必要な量を調理します。

調理はもちろんですが、盛り付けも大事です。
目で見て食欲が湧くような、料理の写真を撮りたくなるような、そのような技術もが求められます。

料理-盛り付けの写真

後片付けと調理用器具のメンテナンス

4つ目は後片付けと調理用器具のメンテナンスです。

営業が終了したら後片付けを行います。
テーブル拭き・皿洗いなどを分担して行っていきます。
明日も気分よく営業できるように、食器や店内を片付けます。

調理器具のメンテナンスも大事です。
鍋を磨いたり・包丁を研いだりなど大事な商売道具をしっかりと整えておくことで、料理の質が変わります。

衛生管理

5つ目は店舗の衛生管理です。

食事を安全に提供するには店舗の衛生管理は必須です。
衛生的でないと料理が楽しめないだけではなく、食事をした方の体調に影響を与えてしまうからです。

片づけを行う際に、テーブル・椅子・テーブル上の調味料などの消毒、食材をチェックすることが衛生管理となります。
それだけではなく身だしなみも衛生的にする必要があります。
制服をしっかりと洗ったり、髪形を清潔にしたり、細かな場所から気を付け気分よく料理を提供できるようになるのです。

食材の発注管理

6つ目は食材の発注管理です。

冷蔵庫に残っている食材を調べて、不足している食材を追加で発注します。
余らせている食材の使い道を確認することも準備のうちに入ります。

開店前の仕込みだけでは足りない作業は閉店後にやります。
時間が必要な味付け・だしの抽出は前日から行って、次の日の営業に備えます。

おおよその年収とキャリアパス

調理師の年収は働く場所によって様々です。

その年収ですが、約200~1,000万円までかなりの差があります。
そして、調理師の仕事をする前に見習い・下積み時代があります。
調理師はすぐに給料が高いということはありません。
見習い時代は初任給が約10万円になります。

給料袋

男女による給料の違い

男女によっても給料の違いがあります。
男性の調理師に与えられる給料の平均は約28万円です。
1年間の年収とその他の給料を足すと、年収が約380万円となります。

一方、女性の調理師に与えられる給料の平均は約20万円です。
1年間の年収とその他の給料を足しても年収は約280万円となり、男性の調理師よりもとても少なくなっています。

年齢別による給料の違い

次に年齢別に年収の一例を見ていきましょう。

男性

年代 年収
10代 約240万円です。
20代 約300~330万円となっており、少しずつ上がっていきます。
30代 技量も上がってきて、責任が伴う仕事もやってもらう場合が多いため、30代前半は約370~390万円とまたも高くなっています。
40代 現場をまとめる立場に任命されたり、後輩の指導にかかわることもあるので、年収は約410~430万円となっています。
50代 年収は約450万円と少しずつ上がっていきますが、50代の後半になると約410万円と下がってきます。
60代 約350万円から歳を経るごとに約300万円まで下がっていきます。

女性

年代 年収
10代 約220万円です。
20代 約270万円から約280万円となり、だんだんと上がっていきます。
30代 約290万円で男性の調理師と比べて急には上がりません。
40代 約310万円と上がってはいますが、男性の調理師ほどは上がりません。
50代 約290万円から約270万円と低下傾向になります。
60代 約250万円から約230万円で男性の調理師と同じく下がっていきます。

職場についての給料の違い

調理師で給料が高めの職場について見ていきましょう。

町にあるレストランや個人経営の飲食店で働く場合は、売り上げが良くなければ給料に影響して、ボーナスが支給されないこともあります。
チェーン店・学校病院等の勤務だと、福利厚生が整っていたり、固定給が定められていたりすることが多いです。
ただし、給料が決して多いわけではありません。
ホテルなどのレストランで働くと給料は少し高めで、ボーナスも与えられるなど条件が良い傾向にあります。

認可団体

厚生労働省

認可団体は厚生労働省です。

受験条件

受験条件は中学校を卒業し、飲食店または施設で2年以上調理の業務経験があることです。
そして、調理業務を行なっていたことを証明する実務経験証明書も必要です。

実務経験として認められる具体的な職務があります。

実務経験は、パート・アルバイトでも認められます。
その場合は週に4日以上で1日6時間以上勤務しているのなら、実務経験とみなされます。
2年以上の経験は、昔働いていた飲食店の経験を合計して2年以上なら対象となります。

合格率

合格率は約60~70%で、他の国家資格と比べてわりと易しい部類です。

1年当たりの試験実施回数

試験はそれぞれの都道府県で開催されていて、ほとんどは年に1回なのですが、2回行われることもあります。

数字の2

試験科目

試験科目は、公衆衛生学・食品学・栄養学・食品衛生学・調理理論・食文化概論です。

採点方式と合格基準

マークシートで試験は行われます。全部で60問あり4択から選びます。記述式の問題はありません。
合格基準はすべての科目の合計得点が6割以上で合格となります。

取得に必要な勉強などの費用

調理技術技能センターのホームページから、過去問を見ることができます。
その他にも市販のテキストも販売しています。

2022年版 調理師読本

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価格:¥1,870(税込)

ひとりで学べる調理師試験 2023年版

ひとりで学べる調理師試験 2023年版
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出版社名:ナツメ社
商品名:ひとりで学べる調理師試験 2023年版
価格:¥1,540(税込)

受験料

受験料は都道府県により異なっていて、6,100~6,400円の範囲です。

受験申込方法

受験の申し込みにはいくつかの書類が必要です。1つずつ見ていきましょう。

  1. 受験申請書です。受験申請用書類に含まれている記入要領を参考にしてください。
  2. 受験票写真台帳です。太枠を書き、縦4センチメートル、横3センチメートルの受験者の写真を貼ってください。名前は戸籍・住民票に登録されているものを記入してください。写真の裏側には受験する都道府県・生年月日・氏名を書いてください。
  3. 受験料の領収証書です。受験申込用書類に含まれている振込取扱票で受験料を支払って、金融機関の印鑑が押された領収証書を受験票の裏側に貼ってください。
  4. 受験票送付用封筒です。太枠を書いて84円切手を貼ってください。
  5. 卒業証明書です。卒業した中学校・高校・高等専門学校・短期大学・大学・専修学校のどれかに発行してもらってください。
  6. 調理業務従事証明書です。「公営社団法人 調理技術技能センター」の調理師試験のページに「調理業務従事証明書作成時の注意事項」や「調理業務従事証明書記入例」が載っていますので、それを参照して法人や施設の代表者に作成してもらってください。
  7. 印鑑登録証明書もしくは印鑑証明書です。該当者のみ必要になります。
  8. 戸籍個人事項証明書です。もし、卒業証明書または調理業務従事証明書のどちらか1つでも記載された氏名が現在と違う時には、必ず提出してください。
  9. 国籍等の表示のある住民票です。こちらは外国籍の方のみです。

まとめ

調理師

調理師の給料は基本的には高くない傾向が多いですが、国家資格でありますし、調理の仕事はたくさん職場があるので働けなくて困ることはないはずです。
ですので、料理するのが好きな方などは受けてみてはどうでしょうか。

 

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