皆さんはイタリア語を聞いたことがありますか。
イタリア語が使われる地域は、イタリア、スイス、サンマリノ、バチカンです。
こういった地域に旅行する時やお仕事で訪問する際は、イタリア語が使えた方が便利かもしれません。
英検は「実用英語技能検定」の略で呼ばれます。
今回は“伊検”と呼ばれる「実用イタリア語検定」について、みていきます。
Contents
適用する仕事
冒頭でもお伝えしたように、イタリア語はイタリア、スイス、サンマリノ、バチカンといったヨーロッパで使われる言語です。
イタリア語を第一言語として話している人は、世界中で6,300万人いるといわれています。
世界のほぼすべての場所に、イタリア語を話す人が住んでいてもおかしくありません。
語学ですから、イタリア語を身に付けておくと楽しいと思います。
イタリアでは、ローマやベネチア、フィレンツェなどの素晴らしい都市が多いため、旅行する人も多いでしょう。
また、イタリアに留学する人もいるでしょう。
観光や勉学の上でイタリア語を身に付けるという人もいます。
その他、お仕事の場面ではこういったところで役立つでしょう。
イタリア料理店
イタリアではピザやパスタ、ペスト、ラグー、ジェラートと美味しい料理がいっぱいありますよね。
日本でもイタリア料理店がたくさんありますが、もしイタリア人が来店したらイタリア語で接客することができます。
あるいはオーナーや他の店員がイタリア人だった場合は、イタリアならではのコミュニケーションがとれるでしょう。
ホテルや旅館
接客業ですから、イタリア語を習得しておいて役立つ場面もあります。
特に外資系ホテルに勤めていたり、フロントやコンシェルジュの立場の方ですと、なおさら身に付けておくと良いでしょう。
コミュニケーションが円滑に進み、交流が生まれたり、それを通じて新しい出会いもあるかもしれませんよ。
航空会社や空港スタッフ
航空関係の仕事はいろいろな国の人が行き交いますので、イタリア語が大いに役立つでしょう。
グランドスタッフやキャビンアテンダントなどは、時刻や数字を確実に聞き取って伝えることも重要な任務です。
質問や困りごとに対して、迅速な答えや解決策などが求められますので、イタリア語が話せると一気に事が運ぶこともあります。
教師
イタリア語の教師やイタリア人を相手にした日本語教師は、イタリア語が必須です。
ネイティブでないイタリア語教師でなくても、レッスンは可能です。
日本語教師の場合は、イタリア人と電話や対面で1時間程度、たわいもない日常会話を楽しめるくらいのレベルが求められます。
海外営業
お仕事で海外へ行く人は語学力も武器になります。
イタリアでは地方に行けば行くほど、小さな会社やレストラン、ショップなどが多く、イタリア語しか話せないケースが多いようです。
イタリア語でのやりとりができて、メールや書類に書かれたイタリア語を正確にインプット・アウトプットする力が必要になります。
バイヤー
イタリア製品を扱うバイヤーもイタリア語を知っていれば、役立つでしょう。
西洋風の商材や地方・小さなお店メインのバイヤーの場合は、イタリア語の会話能力も重要になってきます。
イタリア語を話せると、クライアントとの交流も生まれるでしょう。
貿易関係
貿易関係の仕事はいろいろあります。
通関業者、国際航空貨物取扱士、税関、各種検疫所、貿易事務などです。
こうした海外とやりとりする職種の方は、イタリア語を習得しておくと役立ちます。
貿易事務でしたら、目の前のイタリア語の文書を出来るだけ早く、確実に読み書きする力が求められます。
通訳や翻訳
これらはどちらも高いレベルの語学力が必要になります。
加えて、通訳では理解力や表現力、情報収集力などが、翻訳では読解力や調査力、自己管理力などが求められます。
おおよその年収とキャリアパス
上記で挙げた職業の年収やキャリアパスをお伝えします。
職種 | 年収 |
イタリア料理店 | 350万~400万円程度。なかには1,000万円も超える人も。 |
旅館関係 | 300万~400万円 |
航空関係 | 空運業業界全体では655万円 |
イタリア語関係の教師 | 専任講師だと300万円くらい |
海外営業 | 513万円 |
バイヤー | 20代で300万~350万円台、30代で400万~600万円台 |
貿易関係 | 貿易、国際業務全体では383万円、貿易事務は490万円程度 |
通訳・翻訳 | 通訳は584万円、翻訳は475万円 |
イタリア語を身に付ければ、上記のような仕事が考えられます。
あとは個々の仕事のスキルを磨いて、キャリアを描いていきます。
認可団体
実用イタリア語検定(伊検)を主催している団体は、「特定非営利活動法人国際市民交流のための イタリア語検定協会」というところです。
1995年1月に創立されました。
受験条件
特になし。
ただし、問題冊子やマークシートに印刷されている日本語を理解できること。
合格率
2021年の合格率を記載します。
5級:67.8%
4級:42.6%
3級:32.3%
準2級:31.7%
2級:19.8%
1級:13.0%
1年当たりの試験実施回数
毎年春と秋に実施されます。
- 春季はオンライン方式で3月中の1週間
- 秋季は10月の第1日曜日
- 1級・2級の二次試験は12月の第1日曜日
試験科目
聴き取り(リスニング)のほか、語彙・構文・文法・読解などの問題が出されます。
各級のレベルをお知らせします。
5級 | 初歩的なイタリア語を理解することができる |
4級 | 平易なイタリア語を聴き・話し・読み・書くことができる |
3級 | 日常生活に必要な基本的なイタリア語を理解し、表現することができる |
準2級 | イタリア語の基本文法について総合的な知識を持ち、日常生活全般に必要なイタリア語を理解し、表現することができる |
2級 | 日常生活や業務上必要なイタリア語を理解し、一般的なイタリア語を読み・書き・聴き・話すことができる |
1級 | 広く社会生活に必要なイタリア語を十分に理解できる。そしてかつ自分の意思を的確に表現できる |
採点方式と合格基準
試験方法はリスニング(マークシート)、筆記(マークシート)、作文(4級・5級以外実施)です。
1級と2級の一次試験合格者のみ、口述試験があります。
合格基準は各級ごとに設けてあります。
5級
リスニング:約60%
筆記:約55%
合計:約65%
4級
リスニング:約62%
筆記:約53%
合計:約60%
3級
リスニング:約68%
筆記:約56%
合計:約65%
準2級
リスニング:約70%
筆記:約58%
合計:約63%
2級
リスニング:約70%
筆記:約63%
作文:60%
一次試験合計:約70%
二次試験:60%
1級
リスニング:約77%
筆記:約70%
作文:60%
一次試験合計:約78%
二次試験:60%
取得に必要な勉強などの費用
協会よりテキストが販売されています。
実用イタリア語検定 2022 1・2・準2級 〔問題・解説〕 CD付
出版社名:丸善出版
商品名:実用イタリア語検定 2022 1・2・準2級 〔問題・解説〕 CD付
価格:¥3,300(税込)
2021年秋季と2022年春季の問題を掲載しています。
CDが付属されていて、本書に記載のURLからMP3形式をダウンロードできる仕様となっていますので、スマートフォンでの利用も可能ですよ。
実用イタリア語検定 2022 3・4・5級 〔問題・解説〕 CD付
出版社名:丸善出版
商品名:実用イタリア語検定 2022 3・4・5級 〔問題・解説〕 CD付
価格:¥3,300(税込)
こちらも、2021年秋季と2022年春季の問題を掲載しています。
受験料
1つの級だけでなく、併願も可能です。
単願
1級:15,000円
2級:12,000円
準2級:9,000円
3級:8,000円
4級:6,000円
5級:5,000円
併願
1級+2級:24,000円
2級+準2級:19,000円
準2級+3級:16,000円
3級+4級:13,000円
4級+5級:10,000円
受験申込方法
申込方法として、WEB申込、窓口受付、郵送申込の3通りがあります。
WEB申込
WEB申込が可能な時期になると、公式サイトの「検定WEB申込」という赤いボタンが表示されますので、そこからPCで検定試験申込システム専用サイトへアクセスして手続します。
ただし、WEB申込の場合は、事務手数料として220円が課金されます。
窓口受付
窓口受付には書店での受付と学校での受付があります。
いずれかの方法で検定料を納め、受験申込書と窓口払込証明書を受付期間中に、受験サポートセンターまで要項付属の封筒に入れて郵送します。
郵送申込
金融機関で検定料を支払います。
そして、申込書郵送期間内に、出願書類を要項付属の封筒に入れて、受験サポートセンターまで郵送します。
まとめ
今回ご紹介した「実用イタリア語検定」は、日本国内の機関が主催し全国的に実施する唯一のイタリア語検定試験として、国内はもちろんイタリアにおいても広く認知されています。
語学を必要とする職業の方は、実践的なイタリア語を習得することによって、仕事や生活に活かせます。
学生の方でしたら、留学や単位認定などに役立てることができます。
もちろん、観光でイタリアやヨーロッパへ旅行するときだって、この検定を勉強していれば力になるでしょう。
皆さんも何か勉強したいと思った方、イタリア語を学べる「実用イタリア語検定」はいかがでしょうか。
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