測量士補試験について

測量士補試験について

皆さんは測量士の仕事を見たことあるでしょうか。
一人は三脚の上にカメラの様なものを取り付けて、もう一人は補助の人で棒のようなものを持っている人たちです。
主に建設現場や道や住宅街などで計測している人たちです。

測定している人達は主に外務作業をしている人たちです。
夏は暑く、冬は寒いですけど、体を少し動かすのが好きな人は測量士を目指すのもいいかもしれませんね。
建設業界に入りたいのであれば、測量士補になるという考え方もありますよ。
測量士補になると、業界内では士補(シホ)と呼ばれるようです。

適用する仕事

測量士補の仕事は外務作業と内務作業に分けられます。

外務作業

測量士と記録をとっている測量士補との外務作業屋外の現場で、実際に器械を使って測量する作業です。
測量機器として、距離と角度を同時に測定できるトータルステーションが有名です。
三脚に機器を据えて、土地の高さ、距離、面積に加え、周辺地形や道路との位置関係を測量します。

GPS技術の進化により、作業の効率化は飛躍的に進歩しています。
近年では、ドローンの活用により作業効率だけでなく、人が入っていけないような場所でも測量することが可能になってきています。

内務作業

事務所で打ち合わせをしている男女の作業員屋外で行う外業に対して、事務所でのデスクワークなどの作業が内業と呼ばれています。
内容としては、外業にあたっての準備として、機材の調達をします。
他にも、外業後の処理作業でパソコンの測量ソフトを用いて測量図を作成したり、測量データの解析を行なったりもします。

測量士補の世界でも最新の技術が使われています。

  • 航空測量(ドローンやヘリコプターを利用)
  • 海洋測量(船を利用)
  • GPSを利用する測量

上記に挙げた測量が出来れば、報酬も上がるはずです。

おおよその年収とキャリアパス

測量士補の年収は気になりますよね。
測量士との年収の差や年収アップの方法も併せて、ご紹介していきます。

測量士補の年収

全国では平均年収は310万円ほどです。
東京都 424万円ほど
北海道 275万円ほど
沖縄県 239万円ほど

ちなみに、測量士になると平均年収は400万円ほどです。

測量士補のキャリアパス

給料を上げたいのであれば、測量士にキャリアアップするのがベストでしょう。

測量士になるには

1.文部科学大臣の認定した大学、短期大学、又は高等専門学校において、測量に関する科目を修め、 当該大学等を卒業し、測量に関し実務経験(大学は1年以上、短大・高等専門学校は3年以上)を有する方。

2.国土交通大臣の登録を受けた測量に関する専門の養成施設において1年以上測量士補となるのに必要な専門の知識及び技能を修得し、測量に関して2年以上の実務経験を有する方。

3.測量士補で、国土交通大臣の登録を受けた測量に関する専門の養成施設において、高度の専門の知識及び技能を修得した方。

4.地理院が行う測量士試験に合格した方。

また、関連のある資格を持つのも、キャリアアップに向けて力となります。
関連のある資格というのは、土地家屋調査士・建築士・施工管理技士・行政書士などがあります。

土地家屋調査士とは何をする資格かというと、不動産の表示に関する登記につき必要な土地又は家屋に関する調査及び測量を行う専門家として、不動産の物理的状況を正確に登記記録に反映させるために、必要な調査及び測量を行っています。
ちなみに土地家屋調査士を受験する際、測量士補の資格を所持していると午前の試験の免除を受けることができます。

認可団体

国土交通省 国土地理院のロゴマーク国土交通省国土地理院(国土交通省法人番号2000012100001)
〒305-0811 茨城県つくば市北郷1番
電話:029-864-1111(代表)
FAX:029-864-1807

受験条件

年齢、性別、学歴、実務経験などに関係なく受験可能です。

合格率

近年の合格率は以下の通りです。

受験年 受験人数 合格者数 合格率
2018年(平成30年)  13,569人 4,555人 33.57%
2019年(令和元年) 13,764人  4,924人 35.77%
2020年(令和2年)  10,361人 3,138人 30.29%
2021年(令和3年)  12,905人 4,490人 34.79%
2022年(令和4年)  12,556人 5,540人 44.12%

合格率は平均35%ぐらいです。

1年当たりの試験実施回数

毎年1回、5月中旬頃に実施

試験科目

土手の中で測量をしている三脚1.測量に関する法規
2.多角測量
3.汎地球測位システム測量
4.水準測量
5.地形測量
6.写真測量
7.地図編集
8.応用測量
※計算機は使うことが出来ない。

科目ごとの足きりはありません。

採点方式と合格基準

試験時間は午後1時30分~午後4時30分までです。
測量士補の試験は、マークシート方式で出題されます。

合格基準は28問中、18問以上の正解が必要になります。
1問当たり25点、700点満点ですので450点以上の者が合格となります。

取得に必要な勉強などの費用

測量士補になるには、大学・専門学校・独学・通信講座などがあります。

大学や専門学校の学費

国公立大学の平均:入学費35万円、授業料53万円
私立大学の平均:入学費23万円、授業料102万円
専門学校1年制が115万円ぐらいです。
専門学校2年制が200万円ぐらいです。

おすすめテキスト

測量士補過去問280 令和5年度版

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出版社名:建築資料研究社
商品名:測量士補過去問280 令和5年度版
価格: 2970円(税込)

平成25年度から令和4年度までの過去10年分の全問題を、分野別・項目別に分類した過去問題集です。

建築土木教科書 測量士補 合格ガイド 第4版

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出版社名:翔泳社
商品名:建築土木教科書 測量士補 合格ガイド 第4版
価格:2860円(税込)

出題範囲をコンパクトにまとめた試験対策テキストです。

おすすめの通信講座

アガルート

測量士補試験 総合カリキュラム【2023年向け】
[Web] 65,780円
※ 合格者全額返金 or 合格祝い金1万円!

東京法経学院

測量士補 新・最短合格講座 【2023年向け】
[Web] 74,800円
[DVD] 92,400円

※ 合格者全額返金!

受験料

受験地は全国14箇所です。(北海道、宮城県、秋田県、東京都、新潟県、富山県、愛知県、大阪府、島根県、広島県、香川県、福岡県、鹿児島県、沖縄県)

受験料は2,850円です。

受験申込方法

受験票とレトロなえんじボールペン(1)願書請求(郵送で取り寄せ):1月上旬~末日
まずはじめに、国土地理院が発行する受験願書用紙を請求します。
例年、願書が請求できる期間は、1月5日から同月末までです。
交付場所は各地の国土地理院や地方支所、日本測量協会の地方支所、各都道府県の土木部局などです。
これらの交付場所まで出向き、窓口で直接受け取るか、郵送で取り寄せることができます。
インターネット申し込みなどは無いため、提出期限に間に合うよう早めに入手しておきましょう。

(2)受験申し込み:願書到着後~1月末日
願書が届いたら、受験票に必要項目を記入して上記の交付場所へ再度郵送します。
記入済みの受験票、4×3cmの顔写真、返信用切手、そして2,850円の収入印紙(測量士補試験の場合)を同封しましょう。
記入漏れなどがあると返送、再提出となってしまうので注意してください。

(3) 受験票の受け取り:例年4月頃
数か月経過すると、国土地理院より正式な受験票が届きます。
試験の日時や会場についての情報が記載されているので、試験日までに確認しておきましょう

ご不明なところは、国土地理院のホームページでお調べください。

まとめ

測量士補は、数学が得意で少し体を動かしたいと思っている方に最適です。

この試験は独学でも合格できると思います。
測量士補の計算問題で使われる公式など高校レベルです。
しかし、測量士補の試験では電卓は使えませんので、計算問題を解けるようにしておきましょう。

また、測量士補の専門学校には夜間の学校もあります。
昼は働きながら通えるので良いですね。

このような勉強方法で、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
合格すれば業界内で士補と呼ばれますよ。
上位の資格には測量士があります。

 

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