木材乾燥は、木材の加工に必要な基礎技術です。
木を伐採後は、繊維の内部に水分が含まれていて直ぐには使用できません。
乾燥させずに放置しておくと木材に腐朽菌が湧いて劣化したり、変形したりします。
そのために木材を乾燥させる必要があります。
その作業が必要な木材乾燥仕について説明していきます。
Contents
適用する仕事
工場又は工務店等での勤務が大半です。
建築の際に使用する木材の加工業務に取り組みます。
木材乾燥士の主な仕事内容は、原木から単板を作成することです。
その後、単板に接着剤を塗布し熱圧乾燥させ、表面処理を行う業務も含まれます。
おおよその年収とキャリアパス
木材乾燥仕だけの明確な年収は不明です。
建設業界や建築業界での年収は、約300~400万円です。
他の木材に関する資格等と合わせて有資格者になれば、年収は上がります。
木材乾燥仕の資格だけで就職は難しいです。
下記に他の資格も紹介しますので、合わせて取得をおすすめします。
木材接着士
合板や集成材等の木材接着技術に関する知識が身に付きます。
工場での安全管理や品質確保等の一定の知識を習得した方を対象に、認定されます。
木材切削士
木材や木質材料を切削加工に関する知識が身に付きます。
乾燥して仕上がった木材の裁断・表面処理をを行います。
木造建築士
建築士の資格を細かく見ていくと、3種類あります。
それが、1級建築士と2級建築士、木造建築士です。
その中の木造建築士について説明していきます。
木造建築士は、一般的な木造建築物の工事や管理をします。
また、古い家屋や神社等の歴史的建築物の工事も行うことが可能です。
木造建築士の年収は見習いからの場合、約250万円~350万円ぐらいです。
1級及び2級建築士と比べて年収は少ないです。
これは仕事幅が限られているのが理由なのと、1級及び2級建築士と比べて技能が少ないからです。
安定した年収を気にする方は、木造建築専門の建設会社を就職をおすすめします。
ハウスメーカーや建築設計事務所と比べて、給料や福利厚生の手厚さがあります。
他にも、ゼネコンや管理業務の役職に任命されれば高収入の実現も可能です。
認可団体
日本木材加工技術協会
受験条件
受験条件は8つあり、下記の受験条件に1つでも一致していれば受験可能です。
- 大学を卒業して、木材乾燥に関する実務経験1年以上の者
- 短大を卒業して、木材乾燥に関する実務経験2年以上の者
- 高校を卒業して、木材乾燥に関する実務経験3年以上の者
- 大学基準の学校を卒業して、木材乾燥に関する実務経験1年以上の者
- 短大基準の学校を卒業して、木材乾燥に関する実務経験2年以上の者
- 高校基準の学校を卒業して、木材乾燥に関する実務経験3年以上の者
- 木材乾燥に関わる実務経験7年以上の者
- 委員会が認定した者
合格率
明確な合格率は不明です。
合格率は約80~90%です。
1年当たりの試験実施回数
毎年、夏から秋頃にかけて1年に1回実施しています。
試験科目
試験は学科試験のみです。試験科目は下記をご参照ください。
試験科目の内容について、記載しておきますのでそちらもご確認ください。
①木質材料や木製品についての一般的知識
木質材料とは、原料の木材を大小に分解し、再構成した材料のことを示します。
また、木質材料を使用した木製品についても知っておきましょう。
②乾燥についての基礎的知識
木材を乾燥させる必要性について学んでいきます。
気温や湿度、どれくらいの月日をかけて乾燥させるか覚えておきましょう。
③乾燥装置や関連機器についての一般的知識
機械等を使用した人工乾燥について覚えておきましょう。
人工乾燥は、3日~1ヶ月程度で数多く出荷できるメリットがあります。
④水分管理についての基礎的知識
スギやヒノキ等の様々な木の含水率について、覚えておきましょう。
水分が失われすぎると、乾燥割れが起こる理由についても知っておきましょう。
⑤乾燥についての技術
桟を敷いて材料を積んでいく作業桟積み等での、技法を覚えておきましょう。
採点方式と合格基準
採点方式と合格基準は明かされていません。
取得に必要な勉強などの費用
勉強に必要なテキストや講習会等の料金を、特徴と合わせて紹介していきます。
後々、紹介する講習会で使用することを踏まえて、冊子版の購入をおすすめします。
木材の乾燥 I 基礎編 (木材科学講座)
発行元:海青者
商品名:木材の乾燥 I 基礎編 (木材科学講座)
価格:1,760円(税込)
木材の乾燥方法の基礎や歴史等が記載されています。
付録で木材の含水率や発熱量等データ集、乾燥スケジュール表があります。
木材の乾燥 II応用編 (木材科学講座)
発行元:海青者
商品名:木材の乾燥 II応用編 (木材科学講座)
価格:2,200円(税込)
上記に紹介した『木材の乾燥 I 基礎編 (木材科学講座)』の応用編となっています。
木材の前処理や後処理、様々な乾燥方法について記載されています。
木材乾燥講習会
日本木材加工技術協会公認の「木材乾燥士資格検定試験」に向けての講習会です。
会員か非会員によって、受講料が違いますので注意してください。
非会員受講料:38,000円(税込み)
会員受講料 :28,000円(税込み)
※令和4年度の受講料を参考にしています。
今年度の受講料は不明ですので、変動があるかもしれません。
受験料
受験料:20,000円(税込み)
また、以下のような費用もあります。
日本木材加工技術協会の会員登録
会員登録することで、会誌等から情報が確認できます。
木材接着士や木材切削士の資格に興味ある方は、登録しても良いかもしれません。
会員の階級は4種類あり、費用によって階級や特典が違います。
下記に会員階級と費用、特典内容について記載しておきます。
- 賛助会員 :45,000円以上
- 団体会員 :20,000円
- 正会員 :10,000円
- 正会員(学生):7,000円
賛助会員か団体会員の特典
- 会誌「木材工業」(2部)の配布
- 会誌への広告料が割引
- 講習会等の受講料が会員料金に変更可能
正会員か学生会員の特典
- 会誌「木材工業」(1部)の配布
- 支部・部会の活動に参加
- 会誌の研究論文及び資料への投稿
- 年次大会の研究発表
- 講習会等の受講料の割引
- 図書や資料の頒価が割引
- 会員名簿の配布
登録手数料
木材乾燥士の資格取得後、資格を登録する必要があるのでその費用も掛かります。
こちらも、日本木材加工技術協会の会員か非会員よって、料金が違います。
上記の料金と受験料込みで合計金額は、約80,000~120,000円ぐらい掛かります。
会員登録後の特典分の受験料等の差し引きは、不明で記載していません。
非会員だと、今後も別の資格を受験する度に10,000円多く払わないといけません。
木材接着士や木材切削士の取得も考えている方は、会員登録をおすすめします。
受験申込方法
毎年、7~8月頃に申し込み受付が開始されます。
日本木材加工技術協会のホームページのご案内にしたがって、お申し込み下さい。
まとめ
木材乾燥士について説明しました。
受験申込方法の詳細が分からなかったので、電話で問い合わせ方が良いかもしれません。
最後になりますが、住所や電話番号を記載しておきますので、ご確認ください。
住所:〒112-0004 東京都文京区後楽1-7-12 林友ビル
TEL:03-3816-8081
FAX: 03-3816-7880
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伝統資財施工士について
非会員:40,000円(税込み)